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硝子の初恋
第12章 踏み出す勇気
「そのストーカーってあいつ?」

高臣とまゆなは、コンビニの方の道を通って帰った。

コンビニが近付くにつれ、駐車場からまゆなをじーっと見ているサラリーマンの姿が見えてくる。

「う…うん……」

まゆなはチラッとサラリーマンを見て頷く。

「あいつ、初詣の時からまゆの事じっと見てた」

「え?」

(初詣…そんな前から?)

全く気付いていなかったまゆなは驚いた。

「サイトにアドレス載せろって言ってた? それって、いつかまゆがエロサイトにアクセスして番号もアドレスも替えた時の?」

「だからッ、そんなサイトにアクセスしてないってば!」

あの時は、クラスメイトの御園と原口が、まゆなの携帯番号やメールアドレスを顔写真付きで如何わしいサイトに載せてしまい大変な目に遭った。

佳菜美の機転で御園と原口の嫌がらせからも解放され、携帯番号とメールアドレスを変更した結果、これといった被害もなく終わったと思っていたが、どうやらオマケが付いてきてしまったようだ。

「明日からもうこっちの道は通らない方がいい。このコンビニには絶対寄るなよ!」

サラリーマンの前を2人で通り過ぎながら、高臣が厳しい口調で言った。
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