この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
硝子の初恋
第12章 踏み出す勇気
「好きだよ! 優しく笑う顔も、包容力のある身体も……ありのままで人気があって、ありのままなのに人が寄って来て……一緒にいたら、私もありのままでいられるかもしれないと思ったの!」

常にいい子を演じなければいけないつぐみは、"ありのまま"の自分を認めて愛してもらいたいと常に思っていた。

「私を、こんな嘘ばかりの世界から連れ出してくれる強さがある…理想通りの人がそこにいるのに……何で私を選んでくれないの?」

何度抱き付いても引き剥がされ、つぐみはついにズルズルと泣き崩れた。

「お前のやり方が間違ってるからだろ。それに、俺はそんなすごい人間じゃないし、もうまゆ以外の女は考えられないから」

つぐみに背を向け、立ち去ろうとする高臣。

「どうなっても知らないから! 神崎さんをズタズタにしてやるから!」

そういえば高臣は振り返る。そしてつぐみの言う事を聞いてくれる。
そんな虚しい関係でもいい。繋がっていたい……。
つぐみは振り返った高臣に安心し、笑顔を向けた。

「……お前かわいそうな奴だな。ありのままの自分を認めて欲しいなら、ありのままの自分を出せばいいだろ? それとも、こんな事するのがありのままのお前なの?」

「……っ!!!」

つぐみの笑顔が凍りつく。

脅してでも続けていくつもりだった高臣との関係。でももうその脅しが効かない。

高臣の立ち去った屋上で、つぐみは声を上げて泣いた。

そして、生まれて初めて、授業をサボった。
/367ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ