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硝子の初恋
第13章 男としてのケジメ
同じく昼休み、高臣はまたつぐみに無理矢理呼び出されていた。

「お前懲りねぇな」

「ホントに好きなんです。そんな簡単に諦められない」

「その気持ちは、私も同じだよ?」

まゆなが物陰から出てくる。

「まゆ!? 」

高臣が慌ててまゆなに駆け寄る。

「何かされたらどうすんだよ!?」

「わかって欲しくて!」

高臣の後ろから、まゆなを睨みつけながらつぐみが近付く。

「同じ気持ち? わかって欲しい? ふざけないで!!」

つぐみが手を振りかぶり、まゆなに向けて振り下ろす。

バシッ
「─────ッ」
まゆなを庇った高臣の胸につぐみの手が当たる。

「何で!? 」

「殴りたいなら俺を殴れよ。まゆには絶対手を出させない」

つぐみを睨む高臣。

「っ!」

手を上げたつぐみ。高臣に向けて振り下ろされたつぐみの手が、高臣の制服のネクタイを引く。

不意に強い力で引かれて前のめりにバランスを崩した高臣に、つぐみは無理矢理唇を重ねた。

「─────!」

高臣がつぐみを突き飛ばし、唇を手の甲でゴシゴシと拭く。

その仕草を恨めしそうに見ていたつぐみ。突然、不敵に笑った。

「今更何照れてるんですか? 舌を絡めあうようなキスだって、何度もした仲じゃないですか」

「なっ…」

豹変したつぐみの態度に高臣が怯む。
その隙に、つぐみの目線がまゆなに移った。
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