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硝子の初恋
第13章 男としてのケジメ
高臣の返事も待てずに、まゆなは唇を合わせる。
チュッチュッとリップ音をさせながら、高臣の唇やその近くにまゆなの唇を押し付ける。

"男としてのケジメ"を守るためかキツく目を閉じている高臣。

(昨日から、眞斗はカッコイイ事ばっか言い過ぎ! 眞斗の方がよっぽど反則だよ)

「眞斗…好き……」

愛おしくて愛おしくて、まゆなの胸がギューギューと締め付けられた。

高臣の首に腕を回し、まゆなの唇で高臣の唇を挟むように何度もキスを落としていく。

「ん……まゆッ」

ぎゅーッとキツくまゆなを抱き締めた後、高臣はガバッとまゆなの身体を引き剥がした。

「これ以上したら…ホントに我慢出来なくなる……」

まゆなを見つめる高臣の顔が泣きそうにも見えてまゆなは俯いた。

「まゆ…───っ」

ゴツっと鈍い音を立ててオデコ同士をぶつける高臣。

「いったぁ…」

「っー……ごめん…」

らしくないその行動に、まゆなが怪訝そうに見上げた高臣は、眉間に深くシワを寄せ目をキツく閉じたまま。

(男としてのケジメ……そんなに大事なのかな……)

視線を落としたまゆなの目線は、高臣のお腹の下…ズボンの布を持ち上げる、明らかな"我慢"の証拠を見つける。

「……ごめんね。私も"我慢"するね」

まゆなは、目の前で苦し気に顔を歪める高臣の手をぎゅっと握った。
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