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硝子の初恋
第14章 ご褒美はスイートルームの甘い夜
「まゆ、それ一口ちょうだい」

高臣がまゆなのジュースを指差す。

「え? 眞斗と同じのだよ?」

そう言いながら、まゆなはグラスを高臣に差し出す。

「まゆが飲ませて」

「え?」

まゆなの目の前で、高臣がそのキレイな顔を近付けて目を閉じている。

(も…もしかしてコレは……口移し!?)

目の前にある端正な顔に、まゆなは思わず見惚れる。

「まゆ! まだ?」

目は閉じたまま、口だけ動かして高臣が催促する。

まゆなは煩くなる心臓を押さえた後、グラスのジュースを一口含む。
そして、高臣の頬を両手で包むと、ゆっくりとその唇同士を重ねた。

薄く開いた高臣の口に、少しずつジュースを注いでいく。口の端から溢れた筋をまゆなの指が掬った。

「次はまゆの番」

満足気に笑った高臣が、グラスのジュースを口に含みまゆなの唇を塞ぐ。
火照った身体に丁度いい冷たさの液体が流し込まれる。

「あっ……」

まゆなの口端から溢れたジュースを舐め取った高臣の舌は、まゆなの鎖骨へ滑り降りていた。

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