この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
硝子の初恋
第15章 それぞれの想い
"切なくてもどかしくて、気持ちが溢れて泣くとか、誰でも経験してる。どうにかして手に入れたい気持ちはわかる。でも、想い合う2人を引き裂いて脅してでもなんて最低! 渡辺の気持ちまで利用して手に入れようとするなんて、あんたには片想いする資格もない!!"
渡辺の恋心まで利用して2人を引き裂こうとしていたつぐみを本気で怒る沙有里の姿を、まゆなも物陰から見ていた。
「……沙有里も片想い中だったからね」
まゆなの言葉に、つぐみは淋しそうに笑った。
「"片想いする資格もない"、ホントそうよね…。本当にごめんなさい。でも、最後の片想いの相手が高臣先輩で、その彼女が神崎さんで……良かった。これでキッパリ諦められる……」
「お前、婚約と転校の事、親と話したのか?」
黙って2人の会話を聞いていた高臣が口を開く。
「ダメでした。決定事項だから……互いの家や会社が関わってくる事だから…もうどうする事も出来ない」
俯くつぐみ。
「もう一緒に住んでんのか?」
高臣の言葉に、つぐみは頷く。
「……どんな人?」
まゆなが聞いた。
「よく喋る人……。それから…話をたくさん聞いてくれる人……」
つぐみの言葉に、高臣とまゆなは顔を見合わす。
「……ありのままの自分でいられる人?」
高臣の言葉に
「……頑張ってみます」
つぐみは恥ずかしそうに笑った。
渡辺の恋心まで利用して2人を引き裂こうとしていたつぐみを本気で怒る沙有里の姿を、まゆなも物陰から見ていた。
「……沙有里も片想い中だったからね」
まゆなの言葉に、つぐみは淋しそうに笑った。
「"片想いする資格もない"、ホントそうよね…。本当にごめんなさい。でも、最後の片想いの相手が高臣先輩で、その彼女が神崎さんで……良かった。これでキッパリ諦められる……」
「お前、婚約と転校の事、親と話したのか?」
黙って2人の会話を聞いていた高臣が口を開く。
「ダメでした。決定事項だから……互いの家や会社が関わってくる事だから…もうどうする事も出来ない」
俯くつぐみ。
「もう一緒に住んでんのか?」
高臣の言葉に、つぐみは頷く。
「……どんな人?」
まゆなが聞いた。
「よく喋る人……。それから…話をたくさん聞いてくれる人……」
つぐみの言葉に、高臣とまゆなは顔を見合わす。
「……ありのままの自分でいられる人?」
高臣の言葉に
「……頑張ってみます」
つぐみは恥ずかしそうに笑った。