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硝子の初恋
第15章 それぞれの想い
今年の選手権大会は、バレンタイン当日。
大会を終えて出てきた高臣は、女の子が群がる正面玄関ではなく、特別に関係者出入口から外に出た。その隣にはもちろんまゆながいる。
「眞斗、お疲れ様!」
関係者出入り口付近に停められていた高校のマイクロバス。乗り込んで早々にまゆなは高臣にキレイにラッピングしたバレンタインチョコを渡した。
「選手権大会って毎年バレンタイン前後だったでしょ? 用意しては渡せなくて、毎年、帰りに泣きながら捨ててた。……今年は、もらってくれる?」
「サンキュ」
チュッ
高臣はチョコを受け取ると、まゆなの腰を引き寄せ唇を重ねた。
正面入口から出てきた他の部員がマイクロバスに乗り込んでくる。
「眞斗ぉ、バレンタインだからって見せつけんなよ」
抱き合う高臣とまゆなを見て、二年部員がからかう。
「ひがむな」
顔を真っ赤にさせて俯くまゆなを隠すように、高臣はまゆなを抱く力を強めた。
そこへ
「まゆー!」
叫びながらバスに乗り込んで来た沙有里。
まゆなを抱きしめる高臣を押し退けて、まゆなの両手をガッチリと握る。
「さ、沙有里? どうしたの?」
その剣幕に押され気味のまゆな。
「いってぇな、沙有里っ!」
沙有里に押された高臣始め水泳部員が、沙有里に口々にブーイングを飛ばす。
「まゆー! お願いっ、フェラのやり方教えて!!」
周りなんてお構いなしに言い放った沙有里の一言に、車内は静まり返った。
大会を終えて出てきた高臣は、女の子が群がる正面玄関ではなく、特別に関係者出入口から外に出た。その隣にはもちろんまゆながいる。
「眞斗、お疲れ様!」
関係者出入り口付近に停められていた高校のマイクロバス。乗り込んで早々にまゆなは高臣にキレイにラッピングしたバレンタインチョコを渡した。
「選手権大会って毎年バレンタイン前後だったでしょ? 用意しては渡せなくて、毎年、帰りに泣きながら捨ててた。……今年は、もらってくれる?」
「サンキュ」
チュッ
高臣はチョコを受け取ると、まゆなの腰を引き寄せ唇を重ねた。
正面入口から出てきた他の部員がマイクロバスに乗り込んでくる。
「眞斗ぉ、バレンタインだからって見せつけんなよ」
抱き合う高臣とまゆなを見て、二年部員がからかう。
「ひがむな」
顔を真っ赤にさせて俯くまゆなを隠すように、高臣はまゆなを抱く力を強めた。
そこへ
「まゆー!」
叫びながらバスに乗り込んで来た沙有里。
まゆなを抱きしめる高臣を押し退けて、まゆなの両手をガッチリと握る。
「さ、沙有里? どうしたの?」
その剣幕に押され気味のまゆな。
「いってぇな、沙有里っ!」
沙有里に押された高臣始め水泳部員が、沙有里に口々にブーイングを飛ばす。
「まゆー! お願いっ、フェラのやり方教えて!!」
周りなんてお構いなしに言い放った沙有里の一言に、車内は静まり返った。