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硝子の初恋
第15章 それぞれの想い
「ずっと、面倒臭ぇって思ってた。軽い気持ちで告白してくる女程、断れば泣いたり怒鳴ったりしてさ。ひっ叩かれたりとか、ホント意味わかんねぇし……。女なんて面倒臭せぇ、適当に相手してりゃあいいって……」

中学二年の時、教育実習で来ていた女子大生に、ほとんど無理矢理にされた初めてのセックス。

すぐに付き合えだとか、抱けだとか、自分勝手な欲情の捌け口に付き合わされてきた。

「まゆ……」

女に不自由はしてなかった。

特定の女なんていらなかった。

なのに、まゆなの事は無理矢理でも手に入れたかった。

「文化祭の前日、小長井先輩がさ…」

「小長井先輩?」

「うん、小長井先輩が……」

高臣が言いかけた時、

「眞斗!」

「まーゆー!!」

侑吾と沙有里が大きな声で呼びかけながら駆け寄ってきた。

「眞斗……?」

言いかけた高臣の言葉が気になって、まゆなは高臣を見上げる。

「ん……また後で話す」

高臣が小さく笑い、まゆなもつられて笑った。

「お邪魔だった?」

侑吾がニヤニヤしながら高臣の顔を覗き込む。

「すっげー邪魔」

侑吾を睨む高臣。
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