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硝子の初恋
第15章 それぞれの想い
よくよく見れば、一輝の両手が寧々のセーターの中で動き回っていた。
真っ赤に火照る顔を下げ、荒くなる呼吸と堪えきれない声を両手で必死に抑える寧々。

「─────…ッ」

まゆなは慌ててテレビ画面に目線を戻した。

ドキドキと心臓がうるさい。
密着する背中越しに高臣に聞こえていないかヒヤヒヤする。

テレビ画面いっぱいに映し出される女性の秘部。男性の指が激しく出し入れされる様が生々しく映し出されていた。

(こっ、これって無修整ってヤツ!? ヤバイ、鼻血出そう)
慌てて鼻を押さえて俯くまゆな。

「─────…限界っ、俺らロフト借ります!」

言うが早いか、寧々を抱きかかえて立ち上がった一輝は、ロフトの階段を駆け登った。

「あんっ、一輝っ、やぁっ、あっ、あんあんあんっ」

下からでは、ロフトのベッドに寝転がられればその様子は見えない。
しかし、音を隔てる物がないため、寧々の甘い喘ぎ声が丸聞こえだ。

(かっ一輝、がっつき過ぎ! 皆いるのに信じらんないっ!)

まゆなは、ロフトの上の2人を見る事も出来ず、かといってテレビ画面も観れず、真っ赤になって俯いた。
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