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硝子の初恋
第15章 それぞれの想い
─────…っ!!??

まゆなの目の前が真っ暗になった。

気を失った訳ではない。
高臣の大きな手に、まゆなの両目は覆われていた。

「まゆ…お前、見てて飽きないな……」

恐る恐る振り返ったまゆなの瞳に、今にも腹を抱えて笑い出しそうな高臣が映る。
そして、まゆなの真っ赤な顔を見て、堪えきれずに噴き出した。

「笑わないでよっ」

ゲラゲラと笑い出す高臣を、まゆなはポカポカと叩く。

「ふるひゃい、ひにゃひりゅ」

テレビ画面から視線を外さず、見よう見まねで同じ事を施している沙有里が、モゴモゴと言った。

「……"うるさい、気が散る"だって」

沙有里の頭を優しく撫でながら、侑吾が言った。

「沙有里のバカっ」

そちらを見れず高臣の方を向いたままのまゆなの言葉に、沙有里からの返事はない。

高臣はまゆなの手を引き、テレビから離れた所にあるベッドに向った。

「……俺らはどうする?」

ベッドに寝かされたまゆなに覆い被さり、高臣が意地悪く笑う。

部屋に響く卑猥な音の数々と、漏れ出す吐息、甘い声。
まゆなはキツく目を閉じ、高臣の首に腕を回して抱き付いた。
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