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硝子の初恋
第1章 憧れの王子様
当の本人……No1に選ばれた高臣眞斗は、体育倉庫にいた。

「アンッ、あぁッ」

体育倉庫に響く喘ぎ声。

高臣の下に組み敷かれた女子生徒が、甘い声をあげている。

「あぁンッ、眞斗ッ、好きッ、好きぃッ」

頭の頂上でお団子に纏められた金色に近い色の髪は、マットに何度も擦り付けられ、ボサボサになっている。

「うざい。名前で呼ぶな。しゃべんな」

冷めた顔で女子生徒を見下ろし、腰を打ち付ける高臣。

「んッ、高臣くんッ。アァンッ、愛してるぅッ」

女子生徒は、涙で潤ませた歓喜の目で高臣を見つめながら、愛を告白する。

「しゃべんなって言ってんの聞こえねぇの? マジうぜぇ」

女子生徒の中から、高臣がスルリと抜け出る。

「あぁッ、ごめんッ、ごめんなさいッ、やめないで!」

突然やめられた行為。女子生徒は戸惑い、謝りながら、高臣に必死に縋り付く。

「ウザい、もうお前に興味ない」

女子生徒を振り払い、高臣は体育倉庫を出た。
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