この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
硝子の初恋
第4章 別れたくない!
「まゆ?」
保健室を出て、教室に戻る途中、高臣に呼び止められる。
「たっ、高臣先輩! 体育ですか?」
ジャージ姿の高臣。まゆなは、怪我をした手を慌てて後ろに隠す。
「……どうした?」
隠されたまゆなの手を取る高臣。包帯を巻かれた痛々しい手に、そっと触れる。
「あ……カッターで切っちゃって……」
「利き手……だよな。しばらく不便だな」
「あはは……」
心配そうな高臣と目も合わせられずに、困ったように笑うまゆな。
「……侑吾、俺、一時限目休む」
高臣は、一緒にいた"侑吾"と呼ばれた男子生徒にそう言い、今度は沙有里の方を振り返る。
「まゆも一時限目休むから」
「え?」
驚いて聞き返すまゆなの手を引き、高臣が歩き出す。
Vサインをする沙有里と「俺もサボりたい」とボヤく侑吾の横をすり抜け、高臣は体育倉庫へと向かった。
保健室を出て、教室に戻る途中、高臣に呼び止められる。
「たっ、高臣先輩! 体育ですか?」
ジャージ姿の高臣。まゆなは、怪我をした手を慌てて後ろに隠す。
「……どうした?」
隠されたまゆなの手を取る高臣。包帯を巻かれた痛々しい手に、そっと触れる。
「あ……カッターで切っちゃって……」
「利き手……だよな。しばらく不便だな」
「あはは……」
心配そうな高臣と目も合わせられずに、困ったように笑うまゆな。
「……侑吾、俺、一時限目休む」
高臣は、一緒にいた"侑吾"と呼ばれた男子生徒にそう言い、今度は沙有里の方を振り返る。
「まゆも一時限目休むから」
「え?」
驚いて聞き返すまゆなの手を引き、高臣が歩き出す。
Vサインをする沙有里と「俺もサボりたい」とボヤく侑吾の横をすり抜け、高臣は体育倉庫へと向かった。