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硝子の初恋
第4章 別れたくない!
「たっ、高臣先輩?! こんな所で何する気ですか?」

朝から体育倉庫に連れ込まれ、まゆなは、期待半分後ろめたさ半分で聞く。

「まゆは、俺の事、バカだと思ってるだろ」

「ふぇ?!」

予想もしなかった高臣の言葉に、まゆなは素っ頓狂な声をあげた。

つい先日行われた期末テスト。張り出された各学年上位20名の中に、高臣の名前があったのを、まゆなは知っている。

「バカだなんてッ、思う訳ないじゃないですか!」

必死に勉強して、どうにか200人中100位以内に入れているまゆなが、そんな高臣をバカに出来る訳がない。

「頼られてないだけか……」

ボソッと呟いた高臣の声は、まゆなの耳に届かない。

「え?」

聞き返すまゆなを、高臣はぎゅーっと抱きしめた。

「最近、元気ねぇな」

高臣の長い指が、まゆなの顎を持ち上げる。

間近にある高臣の綺麗な顔に、まゆなはかぁぁぁっと顔を赤くした。

「せっ、先輩、顔近いッ」

「……」

チュッと小さなリップ音をさせて、高臣の唇が重なる。

「顔近付けなきゃ、キス、出来ねぇだろ」

そう言った後、いろんな角度から落ちてくるキスの嵐。

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