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硝子の初恋
第4章 別れたくない!
「バーカ。まゆこそ、余計な心配してんな」

まゆなの腰に回されていた手を解き、高臣の両手がまゆなの頬を包む。

ぐいっと、少し強引に上を向かされると、優しい表情をした高臣と目が合った。

「次に何かあったら、絶対に言えよ?」

「……でも……ッ」

「でも?」

「面倒……でしょ?」

上目遣いで恐る恐る、高臣の顔色を伺うまゆな。

はぁーっとため息を吐いた後、髪をくしゃっとさせる高臣。

「めんどくせぇよ」

まゆなの身体がビクンと小さく揺れる。

「う……ごめ……」

高臣の口から別れの言葉が出てくる事を覚悟して、零れそうになる涙を必死に堪え、声を絞り出すように謝るまゆな。

「めんどくせぇけど、まゆに怪我させられたのに、黙ってられる訳ねぇだろ」

高臣が、まゆなの身体をぎゅーっと抱きしめた。

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