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硝子の初恋
第5章 名前は特別の証?
「まゆちゃんと、沙有里ちゃんだっけ? また会えたねぇ」
緩やかなくせのある栗色の、襟足の少し長い髪。その髪を手ぐしで整えながら、侑吾はベットから身体を起こす。
「はははははいぃ─────ッ」
沙有里が思い切り吃り、侑吾はクスリと笑った。あどけない……侑吾はどちらかといえば、可愛らしい顔をしている。
「えーと、ゆーご先輩……ですよね? あの私……」
誰とでも仲良く話せるいつもの沙有里がいない。いるのは、恋をした"乙女"な沙有里。
まゆなは、沙有里の背中を突つきながら、侑吾に話しかけた。
「神崎まゆなちゃんでしょ? 眞斗の本命ちゃん」
「え?」
「侑吾ッ!!」
侑吾の言葉に、まゆなよりも、高臣が大きな声を出した。
「照れない照れない。俺、佐野 侑吾[さの ゆうご]。眞斗とは、ガキの頃からの付き合い」
よろしくーっと、侑吾はまゆなと沙有里と握手を交わす。
「なななな何部ですか?!」
「……何か、沙有里のキャラがおかしくねぇか?」
「あははは……」
テンパる沙有里を怪訝そうに見る高臣。まゆなは乾いた笑いを返すしかない。
「ん〜、俺? バスケ部」
「ッぽいです! ダンクとか、バシバシ決めてそう!!」
完全目がハートの沙有里。キラキラした瞳で侑吾を見上げている。
緩やかなくせのある栗色の、襟足の少し長い髪。その髪を手ぐしで整えながら、侑吾はベットから身体を起こす。
「はははははいぃ─────ッ」
沙有里が思い切り吃り、侑吾はクスリと笑った。あどけない……侑吾はどちらかといえば、可愛らしい顔をしている。
「えーと、ゆーご先輩……ですよね? あの私……」
誰とでも仲良く話せるいつもの沙有里がいない。いるのは、恋をした"乙女"な沙有里。
まゆなは、沙有里の背中を突つきながら、侑吾に話しかけた。
「神崎まゆなちゃんでしょ? 眞斗の本命ちゃん」
「え?」
「侑吾ッ!!」
侑吾の言葉に、まゆなよりも、高臣が大きな声を出した。
「照れない照れない。俺、佐野 侑吾[さの ゆうご]。眞斗とは、ガキの頃からの付き合い」
よろしくーっと、侑吾はまゆなと沙有里と握手を交わす。
「なななな何部ですか?!」
「……何か、沙有里のキャラがおかしくねぇか?」
「あははは……」
テンパる沙有里を怪訝そうに見る高臣。まゆなは乾いた笑いを返すしかない。
「ん〜、俺? バスケ部」
「ッぽいです! ダンクとか、バシバシ決めてそう!!」
完全目がハートの沙有里。キラキラした瞳で侑吾を見上げている。