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泥に咲く蓮
第4章 膨らみ、開花
あながち間違ってはいない…のか?
今の小学生は進んでるなぁと梨花は肩をすくめた。

「優香ちゃんは好きな人はいないの?」
「いるよ、マツイくんとー、イシイくんとー…」
「たくさんいるんだね」
梨花が笑うと、優香も笑った。

「ただいまー、いらっしゃい」
噂をすれば、本人の愛美が帰ってきた。
よく日焼けをしており、背がまた伸びていた。
まだあどけなさがあるが、中学二年生ともなるとすでに体型は女性に近い。
笑顔が佳奈とよく似ている。

「ただいまー!優香のお守り、ありがとうね」
佳奈も帰ったようだ。
「ママー!」と、優香が子供部屋を飛び出して行った。

「お姉ちゃん、お願い!今日泊まってってよ」
愛美がねだるように懇願する。

ふと、亮二の病状が気になった。
だが、食事も飲み物も、薬もたくさん置いてきた。
キスの苦みまでつい、思い出してしまう。

「…うん、じゃあそうさせてもらおうかな」
「やったー!」

梨花と愛美は笑って、夕飯の用意をしている佳奈を手伝いに、子供部屋を出た。


「…それでさ、その時彼氏がさ…」
子供部屋に二組布団を敷いて、梨花と愛美が並んで横になっている。

すでに優香は佳奈の部屋で、一緒に眠っているようだ。
年が近い梨花と愛美は、お泊まりの度によくこうしてヒソヒソとガールズトークをしていた。

「『好きだったらいいだろ』って言うの。あたし、どうしていいかわかんなくて」

愛美の相談事はやはり、付き合い始めた彼氏とのことのようだった。
しかし、内容は度肝を抜かれるものだった。

「待って、もうそんな体験しているのは普通なの?」
「クラスでもすでにヤっちゃったって子何人かいるよ。
本当か嘘かはわかんないけど」

信じられなかった。
早熟な子供だなんて漫画の世界の話だと思っていた。

だが、答えは決まっている。

「…好きでも、駄目なものは駄目だよ。
妊娠可能なだけで中学生じゃまだ体が出来あがっていないの。
避妊道具だって100%じゃない。
もしもの時のリスクが大きすぎるよ」
「…うん」

「それに何より、こうしてためらう愛美ちゃんの気持ちを蔑ろにするなんて、わたしには理解できないかな」
「…やっぱり、そうだよね」

愛美は考えていたが、頷いた。

「うん、お姉ちゃんに聞けてよかった。
ちゃんと断れそう」

梨花は心底ほっとした。


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