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泥に咲く蓮
第1章 夏の蕾
核心部に触れるたびに、梨花の体がビクッビクッと跳ねてしまう。
熱に浮かされたみたいに背中に、脇に、汗をかいていた。

「あんっ…あっあっあっ…!」

快感は蓄積され、全身に力が入っていく。
無我夢中で指を往復させる。何度も、何度も。

「ああああっ…!」

次の瞬間身体中の毛穴が開き、腰からぐっと掬いあげられるような高揚感に襲われた。
完全に頭が真っ白になる。と少し遅れてガクガクと痙攣し、爪先から力が抜けていった。

「はあっ、はあっ、はあっ…」

太ももの裏側から汗がどっと流れていく。
大きく肩で息をしながら、さざ波のような快感の余韻に浸り、梨花は熱が冷めていくのを待った。

(これがオナニー… イっちゃったんだ…)

息を整えてから、もぞもぞとグッショリ濡れたショーツとショートパンツを脱ぐ。
汗とは全く違う、ヌルッとした分泌液の滲み。

うっすら汗で湿ったTシャツもブラも取り、そのままバスルームに向かった。


熱めのシャワーで軽く流しながら、梨花は自分の中で何かが目覚めたような気がしていた。

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