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純愛不倫
第4章 【第四章】

斎田 “ついたよ。いつでもどうぞ。チーズも買ったよ。”
残業していると、斎田さんから連絡が入った。
返信するのも忘れて、パソコンを閉じてホテルに向かった。
タクシーの中でも、翔太からLINEがきた。
男にも第六感があるのかもしれない。
翔太 “今日ごはんだっけ?こずえちゃん今度紹介してね。”
亜美(これって怪しんでる?ってか、こずえ紹介したことあるのに・・。)
自分が悪いことを忘れて、翔太にイラ立つ。
最近引っ越しのために、飲み会を控えているのか、
家にいることが多い。
そうしたら、急に私を構うようになった。
本来嬉しくあるべき、その行動が迷惑で仕方なかった。
家にいるだけで家事をしてくれるわけではない。
むしろ夕飯を作る日が増えて大変になり、
何もいいことはなかった。
これから違う男とデートをするのに
一切罪悪感がなく、むしろ腹を立てている自分に驚く。
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斎田「お疲れ様。返信ないからまだ仕事してるかと思ってたよ。」
扉を開けながら、斎田さんが言う。
彼の顔を見たら、一瞬で現実から離れられた。
亜美「ごめんなさい、急いで出たから忘れちゃった。」
そういって、彼の首に腕をまわし、キスをする。
ずっと憧れていた人が、
笑顔で自分を迎え入れ、抱きしめてくれる。
すべてを忘れて、忘れてはいけないことまで忘れて、
今日も現実逃避に励む。

