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新・性生活
第24章 連夜、翼と。
蛍光灯の明るい光がコーヒーの表面で光って波で形を変えてる。飲む度に白いカップを黒く汚していく。残る黒い輪が私の中に残ってる名残惜しいような私の汚れた感情と似ているように思えた。

この家にいると、つばさ。って呼び捨てしたくなってその輪が増えるとすぐに翼を見つめてしまう。翼の指に私の指をかけて当たり前のように呼び捨てして翼に甘える。私の頭の中でさくらって聞こえてる声をまいこに変えて。そう思ってまた私が翼を煽ってしまう。

「つばさ、しよう」

寂しいそうな声に翼はすぐ反応してれる。

「まいこさん、何かあったんですか?」

飲み終わったコーヒーカップは白を黒く汚してる。私の汚れた感情が置いたままになった。そのときには翼の目の前に座り込んでいる。

「つばさ、まいこって呼んでよ」

翼の目の前で私の唇にリップクリームを塗って私の指で翼の唇にも塗ってあげる。

「なにもない、なにもないよ」

そういうと翼はまた私の中の感情を探ろうとさんと敬語を使って現実に引き戻そうしてくる。

「寂しそう、なんだか今日のまいこさんすごく寂しそうです」

「うん、少しね。少しだけ寂しくて来ちゃった。ごめんね、迷惑かけて」

翼の気持ちをもてあそんでごめんね。寂しい時だけ求めてくる女なんて最低でしょ。私ね、翼のこと好きだけど一緒には暮らせない。だから私で遊んで欲しい。

「僕は嬉しいです。よかった教えッ」

言わないよ。私のことこれ以上教えない。教えたくなったら私から言うよ。今夜は忘れさせてよ。昨日くれたもを全部頂戴。抱いてよ。

そう思った時にはまた私が翼の顔を両方の手のひらで潰して見つめてた。ほら、頂戴、唇も舌も翼と私が混ざった物も頂戴。そう思って翼を煽ってしまった。

「つばさ、お願い」

震えた小声、怯えた目。翼だけは今は私のこと捨てないで。そう思わせる目と声が翼に届くと翼は優しいから、まいこ。って呼んで答えてくれた。

「まいこ、好き」

そうそう。そうやって連呼して呼んで。今日は激しくしたいから、記憶が飛ぶぐらい激しくしてよ。塗り替えて。私の記憶を。
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