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体育倉庫のハイエナ
第36章 36
 こうして、後ろからマモルのペニスを秘部に挿入された状態で、二つの乳首とクリトリスを同時に責められれば、奈津子はそれこそ狂ったように悶えた。

 そのうちにまた奈津子の肉体は、望んではいない絶頂の間際まで追いやられたみたいで、奈津子はその現状を、まるで失態を告白するみたいに、叫んだ。

「ああぁぁッ!!またイッちゃうッッ!――んあああッッまたイッちゃううッッ!!」
 
 そんな奈津子に、マモルが笑いを噛み殺しながら、尋ねた。

「奈津子ちゃん、イキたい…?」

「イキたくないッ!」

 どうやら絶頂への恐怖は、根強く奈津子の中にあるみたいだった。

 でも、これが実に迂闊で浅薄な返答であることを、奈津子はすぐに知ることになった。

 マモルが、愛撫を繰り出す三人に告げた。

「奈津子ちゃんは、『イキたくない』そうでーす…だから皆さん、奈津子ちゃんをイカせないで下さーいッ」

 しかしながら、愛撫それ自体が中断される訳では、決してない。

それどころか、奈津子を“イカせない”愛撫は、それまで以上に濃密にされて、継続された。

 片手の手の平にバストを載せ、もう片方の手の指先で乳首を弄っているマサムネとヒデアキが、舌の愛撫をも繰り出し始める。

 二人はそれぞれ、上半身をやや屈めるようにして、手の平にのせたバストの乳首を舐め回す。

 その後に唾液に塗れた乳首を、改めて指先で転がし、突き、くすぐる。

     ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ 
 
 前にも触れたように、絶頂によって昇華され得ない快感は、一角の苦悶だ。

 奈津子は自身の迂闊な返答によって、自らその苦悶を招くことになった。
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