この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
BeLoved.
第27章 【カレハミエルヒト。】

「ちょっと寄らせて」

走り続けた先に見えてきたのは、コンビニの眩しい明かり。駐車場に入り込んだ車は、入口から少し離れたスペースに頭入れで停車する。
アイドリング状態のまま「待っててね」と短く言い残して麗さまがドアを開けた直後。

「オイ麗煙草買ってきてー。メンソ。黒な」

ひょいっ、と、流星さまがわたしの横から顔を出してそう言った。麗さまからは「テメーで行け」てっきりそんな返事がくるものだと思っていたけど…

「…わかった。未結見てろよ」
「えっ!」

予想外の素直な反応。つい驚きの声を出してしまった。構うことなく静かにドアは閉められ、麗さまの姿は店内に消えた。流星さまと二人になった車内。彼の方を向き問いかけた。

「…麗さま何か変じゃないですか?」
「麗が変じゃない時なんかねーよ?」

のんびりとした口調でのこの返事。

「…もうっ!ふざけないで下さい!」
「バカ、ふざけてねーって。今のだろ?ありゃ単に未結を一人にしたくねーんだよ。本人そー言ってたじゃん。あとは」
「?」
「あのね、未結。俺子供の時からハッキリ幽霊が視えてたの。生きてる人間と区別つかなくて、普通に遊んでたりもしてたのよ」
「え"っ」

突然始まった昔の話。それにしても…内容が怖い。多分、わたしの顔はひきつっていた。

「ほら、そーゆー顔な。よーくされたわ」
「!…ごめんなさい…」

苦笑混じりに言われたけど…傷つけてしまった。ハッとしすぐに謝罪の言葉を口にする。だけど、彼は涼しい顔。

「いーよ。まぁとにかく異端視されんのよ。ま、端から見りゃ一人で喋ってんだし当然だわな。俺といると未結みたいに体感しちゃう奴もいて、怖がられたよ。麗もそれ知ってる」
「…!だから麗さま、自分のせいでわたしが流星さまのこと怖がっちゃうって…」
「そ。"視える"のだけは、俺にはどーにもできねーからね。そこで俺が未結に見限られて、自分んとこに来んのは野郎も嫌なのよ。…俺も麗も、実力でモノにしたいんだから」

未結のことを。と。
嘘偽りない瞳で見つめられ告げられて。
心臓が跳ね上がるのを感じた。
/404ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ