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BeLoved.
第32章 【白い檻】
「──未結、立って」
差し伸べられた手を取り、よろよろと重い腰を上げる。麗さまはそのままわたしの両手を手すりに添え、自分に背を向ける格好にさせた。
なぜか彼が立つ踊り場から、左足は3つ上、右足は2つ上の段まで上がらされて。
「ここでするよ」
「え?…えっ?!」
告げられた言葉に耳を疑う。
…する?…ここで?…嘘でしょ?!
「れ…っまって…、待って!人が来ちゃ…っ」
「来てもどうとでもするよ」
「ひゃっ!」
内階段に監視カメラはないし、エレベーターは使えない。そもそも6、7階は未入居だから誰も来ない。言い聞かせる声と共にうなじを舌が這い、腰にぞわぞわとした感触が走る。それはわたしから抵抗する力を奪い取った。
「欲しかったんだよね?ずっと」
「!…それは…っ、でも…っ!」
「俺も欲しいもん」
膝丈のスカートは腰までたくしあげられてしまった。有無を言わさない動き。…そうだ、麗さまは流星さまより強引だったんだ…!抵抗なんか最初から許されていないんだ。
「──っ!ああぁ…っ」
下着が真横にずらされたのを感じた直後、重く深い衝撃が下腹部に響いた。
ずっと欲しくてたまらなかったもの。『それ』がやっとわたしのものになった瞬間だった。全く予想すらしていなかった場所と…相手で。
「や、あっ…あぁんっ」
痛みは全くない。さっきのキスだけで秘部は慣らす必要が無いほど潤い、彼を受け入れた。彼の柔らかな熱か広がっていく。繋がっただけなのにたまらなく気持ちよくて…。
「っんぁ、やっ、やぁんっ、あぁ…っ」
とめどなく漏れ続ける甘ったるい声。
緩急をつけ、艶かしい音を響かせながら、彼はわたしのより深くを求める。彼が突く度に足に力を入れて堪えた。…そうしないと足が浮いて、まるで串刺しみたくなってしまいそうだったから。
「──未結ほら、これが立ちバックだよ」
「!」
そう呼ばれる体勢は既に『彼』と経験している。
だけど、違う…!あの時わたしはソファの上で膝立ちだったけど、今は両足を(階段だけど)地面に着け自立している。
段差は身長差を埋めるためのものだったのか…。その上で腰を押さえ付けられて、攻め立てられて。
「──!そこ…っ…やああっ!」
そんななか辿り着いた、わたしの『疼き』。
…ようやく触れられた。悦ぶように全身がぴくんと跳ね、一際大きく嬌声は上がった。