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BeLoved.
第33章 【食べたのだあれ。1】
自分でも不思議だった。
『彼が気持ちいいこと』それを考えたら、口と手が勝手に動いたから。根本を柔く握り上下に扱きながら、唾液で濡らした舌を、口に含んだままの彼の先端に絡ませていく。
「…未結それ、やばい…」
…これ、好きみたい。だってこうすることで下肢は強張り、彼のそれはどんどん固さを増していったから。感じてくれてる証拠。嬉しいな…
「…ふ、…っぁ」
それに…時折耳に入る甘やかなこの声。体の奥が疼いた。だって、彼をそうさせているのはわたしで…それが赦されているのも、わたしだけだから。
「れ…すご…ぃ、おっきい……」
「…可愛いもん、未結… …っん」
かかる息すらも今の彼には刺激になり、快感になっているみたい。やがて喉の奥に触れるほど、彼は勃ちきった。
「…未結、噛んでみて?」
そこでのこのご命令…というか、今となってはおねだり。
…噛む…噛む?…こうかな?
がぶ。
「痛ッでえぇ!!」
「!?」
耳をつんざく悲鳴…というか、絶叫。うわあ、麗さまからこんな声聞くの初めて!──って、馬鹿!強すぎたのよ!!
「ごごごっ、ごめんなさい?!」
「……」
無言で項垂れる彼の体は小刻みに震えている。慌てて縋りつき顔を覗き込もうとしたら、掌に遮られてしまった。
「…未結…、はじめ、てだもん、ね…。ごめ…大、大丈夫……」
「……」
息は絶え絶え。声にも涙が滲んでいます…。彼の分身も昂りが嘘のように萎えてしまった。当然だけど…。
「…だから、続けて?」
「でも…」
「未結にしてほしいな。…ね?」
指の隙間から見えたわたしを見下ろす瞳は、快楽を求めていた。
─────
「──あ…っ」
二人きりの空間に響くのは、わたしが彼にむしゃぶりつくいやらしい音と、彼の嬌声。口いっぱいに頬張り、唾液をたっぷり絡ませた舌で愛撫していく。いつも彼がしてくれるみたいに。
「…ぁ……ぃく…っ」
「っ!」
どれくらいそうしていたのか。
やがて咥内に放たれた熱。快楽の果て。躊躇なく飲み込んだ。
ドロリと引っ掛かりながら、それは喉へ落ちていく。感覚的には卵の白身のよう。それより…生臭い。つまり…
「…まずい…」
そういうこと。
「…ごめんね」
彼は苦笑し頭を撫でてくれた。「気持ちよすぎて我慢できなかった」と。その言葉はわたしにとって、何よりのごほうびだった。