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BeLoved.
第35章 【hey my friend.】

「これだもんな、流星。醒めたら覚えてません系」
「ひでーよな。すげー大変だったんだよ、俺ら」

二人は「なー」と同意しあい頷き合ってる。先程までの険悪さは何処へやら。
ああ、だんだん分かってきた。もはやお互い無意識なんだわ。ほんと仲良しだなぁ。って、感心してる場合じゃない!気になるじゃない!

「なっ、何なんですか?!教えてくださいよ!」
「麗こいつガチだよ。未結嘘つけねーじゃん」

静かな声と共にわたしは抱き上げられ、膝上から床へとゆっくり下ろされた。ご主人さまたちの間で二人を見上げ、表情を交互に見やる。

「だな。今後の為にも言っておくね。未結はね、酒飲むと本当に厄介なの」
「…え…どういう…」

何が何だかわからない。
はてなマークを飛ばしながら、ただただ麗さまを見上げる。
麗さまは小さく息をつくと、いきなり…キスができそうな距離まで顔を寄せた。そして一言。

「エロくなるの」

──────

固まるわたしをよそに、麗さまは淡々とした口調で続けた。

「ここで暮らし始めた頃、3人で夜外食行ったの覚えてる?その時未結、俺の酒飲んじゃったの。それも、これっぽっちだよ」

人差し指と親指で示されたのは、1センチくらいの隙間。横から流星さまも口を挟む。

「そー。そしたら突然キャハキャハ笑い出して『あついー』って服脱ぎ出してさ。個室だけど店員の野郎が居たのにだよ?」
「んな?!」

見開かれた目にも奇声も構わず、流星さまは言葉を続ける。

「しかも俺らに抱きつくわキスするわしてさ。お陰でAVのゲリラ撮影かと思われて、その店員に写真撮られるわ麗がブチギレてそいつ半殺しにするわで、それはそれは修羅場ったのよ」
「……」
「…まあそういう訳だから飲酒禁止にしたの。ましてや今夜みたく一人の時は厳禁。怖すぎる」
「それな。あんなエロ未結、野放しにされた日にゃ襲われるって。つかおまえから襲うかも」

……もう彼らを見ていられなかった。なんて恥ずかしいことしちゃってるのわたし!茹でダコみたくなった顔を俯かせた…ら。

「流星、そしたら俺がそいつ処分してやるよ」
「んじゃその後はうちが埋めるわ。あー、粉砕機に蹴落とした方が楽じゃね?」
「あぁ、だな。さすが有建」

会話の内容が尋常じゃなくなっていた。
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