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BeLoved.
第41章 【密室の獣】

「ん〰…っ!やあぁ…っ!あっ、やぁんっ、らめえぇっ…」

嬌声が止まらない。──だって麗が、わたしの大好きなところをたくさん掻い撫でて、突いてくるから。

ただでさえ身体はシーツと彼に挟まれて身動きが取れないのに、彼の片腕は脇の下から入り込んで肩を抱き、もう片腕は頭を撫でつつしっかり押さえ付けてる。

普段、四つん這いでされている時のような不安定さがない。だからその分、突かれる衝動も…快感も、奥の奥までまともに響いてしまう。

「ぃ…っあぁ…っ、やぁっ、あっ、あ──っ…」

強烈すぎるそれに、許される『抵抗』はシーツを握りしめることと…膝から下をパタパタと動かすことだけ。

「かわいい…もっとしてあげるね」
「!ぅそっ…」

それはただただ彼を煽るものだって、果たしてわたしは気付いてたのかな──

「こっち」
「あ…っ」

顎に手を添えられて上向かされ、仰け反るような格好になった所に与えられる…貪るようなキス。舌を絡め取り、歯列をなぞり、何もかも味わい尽くすかのような彼のそれは。こんな、劣情に煽られているだろう時ですら甘くて優しくて…だめだ、頭も視界も霞んでいく…

「ん──…、ん、んん…っ」

その最中も止まない律動。響き渡る淫猥な水の音。それは咥内も秘部もあつくとろけて…身体だけじゃなく、わたしの…『雌』の全てが悦び、鳴き叫んでいる証拠。もっともっと、って、ねだってすらいる──

「あ、あっ…やああっ…れっ…あああっ…」

勘のいい彼は察してくれる。彼の雄はわたしの疼きを犯し続けてくれる。緩急をつけて、強弱をつけて、翻弄してくれる。

…わたし、こんな時にも身長差…と言うか、自分のちっぽけさを実感するとは思わなかった。覆い被さる彼の腕の中に、全身がすっぽり収まってしまうんだから。

そしてそれは、今のわたしが彼のものであること。彼に愛されていること。彼に囚われていること。わたしにとって彼がどれだけ圧倒的な存在かを、より知らしめて。


「…イく時も言ってね。"麗"って」
「…、は……ぃ…」


『彼』のものだった身体が彼のものになっていく。

塗り潰されて…そう、侵食されていくのがわかる。

別の雄が残した痕跡を別の雄が跡形なく消し去る。

そしてわたしは、それを悦んでる……


「ぃ…、っ…れ、…ぃ…」
「…大好きだよ、未結」


すべてが真っ白に染まった。
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