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BeLoved.
第44章 【彼の根底にあるもの。2】
「…ん…、…う…ぅ…っ」
ちゅ…ちゅ…と、啄まれるようなキスが何度も与えられ。唇と唇が触れ合う度に、胸の奥が熱くなっていく。
「っは…っ…、あ…」
やがてそれは離れた。
酸素を貪りながら彼を見上げる。
「未結、あーん。…ちゃんと言って」
大好きな、彼の手。その骨張った中指の腹がわたしの唇に当てられ、催促するように、感触を楽しむように、ぷにぷにと押してくる。
「あー…ん…」
恥ずかしくて戸惑ったけど、逆らうことはできない。言われた通り、声に出しながらゆっくりと口を開けた。
「…かわいい」
果たして指は入って来ず、もう一度唇が重ねられた。
「ふぁっ…んん…っ」
すぐに舌が入り込んでくる。絡み取られたわたしの舌は、そのまま弱い力で吸い付かれた。
「んん……っ」
ずっと続く痺れるような感覚。膝の力が抜けてしまう。
崩れ落ちないよう、彼の腕をきゅっと掴んだ。
「…。未結、おいで」
それに気付いた彼は床に胡座をかき、抱き寄せたわたしをその上に跨がるような格好で座らせたのだった。