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BeLoved.
第9章 【Master Bedroom. 1 】
それはとても嬉しくて、有難いこと。
だけど……
「…恥ずかしいです…」
どうしても、そっちの気持ちが勝ってしまう。
照明の真下で晒される裸。視界の隅に窺える…勃ち上がった彼自身。
湯船の中で触れさせられた実体がすぐそばにある。そしてそれをわたしは受け入れる。
わたしだって女だ。頭ではわかっている。
だけど…そんな、すぐには…
「きゃ…っ?!あ…っ」
いつの間にか移動していた彼は、わたしが戸惑っているうちに有無を言わさず両足を開かせてくれた。
…本当に、なんてマイペースな人なのかしら。
もちろんそんなところが好きなんだけれど。
でも、なんだろう…もう少し…何と言うか…。
そんなモヤモヤした思いが、少しだけ芽生えた直後だった。
「うーわっ、すげー…。かわいー…」
『わたし』を直視した彼の、素直な感嘆と…その裏の、隠せない興奮が滲む声が耳に届いた。
荒くなっている呼吸。宝物を見つけた子供みたく輝いている瞳。触れていないのに、時折跳ねるような動きをする彼の分身。
そうさせている全ての要因がわたしだと思うと…言い様のない感情が、胸に広がった。
「っ……ん!」
温かさが触れる。…彼の指だ。まだ閉ざされているそこは、それを拒んだ。
「んんっ……」
直後、重ねられた唇。もはや当たり前のように入り込んできた舌は、今しがた浴室で交わしたキスと同じように、わたしの舌に絡み付いた。
それは強引なのに、優しくて、甘くて。
身体中から強ばりを溶かしていった。
「…未結ほら、俺の触って」
「ぁ……」
「扱いて」
導かれた手の行き先は彼自身。直に触るそれは温かくしっとりして。すごく硬いのに…柔らかい。言葉にできない不思議な感触だった。
「…ぁ…、そう。すげー上手…」
言われるまま手を上下に動かす。それはぎこちないものだったけど、彼からは快感が滲む掠れ声が漏れた。
それを耳にした途端、さっきと同じ言い様のない感情が胸に広がった。これは一体なんだろう…わからない。
「…未結、ほら」
「、ふ…あ、んん…っ」
意識はキスにすぐに引き戻され、その疑問は頭からすぐに消えた。唇の隙間から、唾液と甘い声が止めどなく漏れていく。
閉じていたわたしの"その部分"も、徐々に熱を帯び柔らかくなっていった。
…彼を受け入れるために。