この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
BeLoved.
第9章 【Master Bedroom. 1 】
「……あ…っ!」
「、痛い?」
熟し始めたそこは、彼の指を飲み込んだ。
少なからずある圧迫感に思わず眉根を寄せるが、苦痛はない。問いかけには首を横に振った。
「…すげー熱いよ」
「やぁ…っ…や…」
感触を確かめるように。愉しむように。彼は中で指を動かした。…そうされると必然的に、その場所がたてるいやらしい音が響いてしまう。羞恥心で紅潮した顔が熱くてたまらなかった。
「指、増やすから」
「っ!ひあっ」
指は二本になった。存在を増したそれは、溢れ出る愛液に滑らせながらわたしの中を行き来していく。
──それは、この後与えられるもっと大きな衝撃を、受け入れさせるため。
「や…っあ、あぁん…っ…」
指の腹が内壁を擦る度に腰はくねるように動き、甘い声が漏れてしまう。それに呼応するように、わたしは手の中の彼自身にも愛撫を続けていた。…あたかもそれが、わたしの中に侵入したかのように想像して。
「…未結、もーいーわ」
「っ、え…?」
そんな矢先に突然そう言われ、手も退けられてしまった。…焦った。どうして?どうしよう、何か気に障ることをしてしまった?下手くそだった?…痛かった?でも、彼の表情を見たことで、その不安はなりを潜めた。
もう限界。我慢できない。欲しい。
彼の顔にははそう書いてあったのだ。
…何てわかりやすい人なんだろう。
綻んでしまった顔は両手で隠した。
「挿入れさせて」
横たわるわたしの上に覆い被さるようにベッドヘッドに手を伸ばした彼は、そこに用意してあった避妊具を開封し身に付けた。
これはわたしを抱くときの約束。──つまりいよいよ『女』として云々の、最終局面を迎えたということだ。
心臓が痛いくらい高鳴る。
「あ、あの…、流星さま…っ」
「…なに」
わたしの脚の間に腰を下ろし『その体勢』を取り始めた彼を呼び止めた。その目は この期に及んでお預けする気じゃねーだろーな。と噛みついていた気がしないでもない。違います…。わたしは辿々しくも、自分の思いを口に出して伝えた。
「や、やさ、優しく…して、下さい…」
「……。わかった。頑張るわ」
少しの間の後、彼は頷いてくれた。
「じゃ俺からも一個。いーよな?」
「え…な、なん…」
まさか交換条件を出されるとは…。そしてそれはわたしにはハードルの高いものだった。
「こっからは"さま"付けナシな」