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BeLoved.
第9章 【Master Bedroom. 1 】
「──!あ…」
彼が自分の腰を動かした、次の瞬間。本当に偶然だった。『そこ』は探り当てられてしまった。
「──だめっ…!…」
そこは……ざらついて、他とは明らかに感覚が異なる箇所。そこに彼の先端が触れると…切なくなるような、頭の中が痺れるような。そんな快感が溢れていく、特別なところ。途端に腰は砕け、声も甘みを増していった。
「あぁんっ…ああ…っ」
「…?未結?…、ぁ…?何だここ…」
わたしの急変に驚いた彼も、納得したように表情からは余裕が削がれていった。彼自身が感じているのも、他の場所とは異なるようだった。
「そこ…だめ…っ、…やぁん……っ」
「ダメじゃねーだろ?…すげー締めてるよ」
突かれるたび擦られるたび、応えるように漏れる甘い声。ビクン、ビクンと動いてしまう腰。反動で『そこ』からずれないようにしっかり押さえ付けられる。
「…ここ、イイんだ?」
「…ん…っ、は、…ぃ…っ」
彼自身の先端を自分の一番すきな位置に当てて、絶え間なく擦り付けてしまう腰。その動きに合わせ揺れる胸。快感を素直に伝える口。
それらも全て、彼からは見えてしまっている。
「未結、エロ過ぎ。自分でそんな腰振って」
「や…っ、…恥ずかし…です…っ」
自分に溺れ、自分を貪るわたしを眺めながら、彼は唇の端を上げた。…とても満足そう。
「何で?…俺も気持ちいいよ?」
「…!」
その言葉に感じたのは、羞恥心よりも嬉しさだった。快感を得ているのはわたしだけじゃない。わたしからも彼に快感を与えられている。そう思うとたまらなかった。もっと…よくしてあげたい…。
「…あー未結悪りぃ、俺先イカせて」
舌打ちのあと腰に添えられた手に力が込められ、彼が望む彼の好む強さでわたしは突き上げられた。
「──!ひあぁっ!」
ガクガクと激しく揺さぶられ、苦しい。だけどその動きはわたしの好きな場所を的確に擦り、より強い快感を与えてくれた。…文字通り、壊れてしまいそうなほど。…怖いくらいに。
「りゅぅ…っ、りゅうせ…っ、だめぇ…っ!」
「…可愛いー、未結…あ、やべ…っイく…!」
「──……!」
瞬間。わたしの中に彼の熱は放たれた。避妊具越しとはいえわたしはそれを全て受け入れ、全身を悦びに震えさせたのだった。