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BeLoved.
第10章 【Master Bedroom. 2】

「ん…っ、や…ああっ…」

麗さまとの初めての夜になると思った今夜は。普段あまり着ない、ワンピースタイプの寝間着を選んだ。
下着も上下お揃いで、淡い桃色のお気に入り。

結果的にそれらは、彼を悦ばせることになる。彼の舌はわたしから離れることをやめず、指から踵、甲、足首、脛へと少しずつ上がっていった。

「っ…いゃ……あっ」

わたしの中の奥底に拡がったもの…そう、疼きも、どんどん強さを増していく。それから無意識に逃れようとした体はバランスを崩し、仰向けに倒れてしまう。


「…これ、かわいいね、未結」

お臍の位置まで裾がたくし上げられた後聞こえた声。…下着を褒められるとは思わなかった。羞恥心のなかにも驚きと嬉しさが芽生える。

「脱がすの勿体ないから、このままね」
「…!」

彼は徐に眼鏡を外すと、わたしの脚の間に顔を寄せた。指をかけられた下着が横にずらされ、晒け出された秘部に空気が当たるのが分かる。

「…舌入れちゃうね。全部味わいたいから」
「え…?…うそ!やっ──…」

すっかり濡れて熱を持ち、柔らかくなっていたそこは。同じように濡れて熱を持つ彼の舌を、易々と飲み込んだ。

『彼の舌が入っている』思ったほどの実感は…正直、無い。だけど
『彼の舌が入っている』その事実と、それだけ彼の顔がわたしの…そこに密着されていると思うと、とてつもない羞恥心が込み上げる。

だけどそんな気持ちとは裏腹に、悦ぶように愛液は溢れ出していくのが…音で分かった。

それを絡め取った彼の指の腹は、充血して腫れ上がった秘部の突起の周りをなぞる。

「!…そこ…っやあぁ…っ」

その焦らすような動きの後優しい力で指は押し付けられ、円を描くように動き出した。すっかり敏感になった体は電気が走ったかのようにビクリと跳ね上がり、悲鳴にも似た声が上がる。

「め…っ、だめぇっ!やあんっ!やあぁ…っ」

無意識に引いてしまった腰。瞬時に手を回され、元の場所に…いや、さっきよりも彼の方に引き寄せられる。──逃げられない。

「あ、あ、あぁんっ、ゃらっ…やあぁ───っ!!」

──その瞬間。ビクン!と身体はひときわ大きく跳ね上がり、恥ずかしい声を上げて…わたしは早々と絶頂を迎えてしまった。

彼の舌と指だけで。…こんなの初めて。ぴくん、ぴくん…と繰り返す、小さな痙攣が収まらなかった。
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