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BeLoved.
第10章 【Master Bedroom. 2】
「…?!…ぅ、うそ…っ」
朦朧とした意識のなか見下ろした先には、ついさっきまでと変わらない光景。
わたしのその場所に顔を埋め、愛撫を続ける彼の姿。
「や…やあぁ…っ!」
果てたばかりで 敏感になりきっている秘部。
今のそこへの刺激は普段以上に強烈に響く。
そのうち、その部分に変化が訪れた。…そう。
さっき水を飲んだ事を死ぬ程後悔する変化が。
「…麗さまおねが…っ、も…やめ…っ」
彼はそれをわかっている。
だからこそやめないのだ。
わたしは彼の言いつけを守らなかった。
彼はまだ、それを許してはいないのだ。
「ごめ、なさ…っ!ゆるして…っ!いや…っ、いやあぁっ!」
シーツを握り締め、頭を左右に振りながらの哀願も、虚しく響き渡るだけ。下肢に絡み付く彼の腕の力は、わたしを解放する気など更々ない。…むしろ逃がさないとばかりに強さを増していた。
「ごめ…ごめんなさ…っ、ひあぁっ!」
びくん!と上体が弓形に跳ねた。彼の唇が、勃ちきった突起を包み込み吸い付いたのだ。
むりやり快感を与えようとする強さじゃない、優しい力。それでもわたしの口から悲鳴を漏れさせるには十分過ぎた。
「だめ…っだめぇっ!も…出ちゃ…っ!やだあ…!」
一度果てた一番鋭敏な場所への刺激。
こんなの耐えられない…!
「…あ…」
「!…」
一瞬の震えの後、全身から力が抜けた。
ちゅ……と、名残惜しそうな音を残して、ようやく彼はわたしを解放する。
焦点の定まらない視線を向けると、彼の整った顔が濡れていた。わたしの…放ったもので。
「──!いやあぁっ!!」
とてつもない羞恥心に耐えられなくて。両手で顔を覆い隠し絶叫してしまった。消えたい。消えてしまいたい。
「やだ、やだ!もう…っ!」
「未結、風呂入ろう?」
胎児のように体を丸め、ひたすら泣き叫ぶわたしとは全く正反対の、落ち着いた彼の声。ゆっくりと手を外して見ると…彼はベッド縁に腰掛け、自分が着ている服で顔を払拭していた。
「……」
シーツから伝わる生暖かさ。わたしはわたしが汚してしまったここを片付けなければならない…そう、告げたけれど。
「そんなのいいよ。行こう」
「…でも…」
「俺早くキスしたい」
「…!」
彼は既にケロリとして、もう次の事を考えている。そう。麗さまも流星さまに負けず劣らず、マイペースなのだった。