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LaundryHeavenly.
第14章 Heavenly.14
『明朝また来る』
ブライトさんの言葉。
光に照らされ闇は去り
輪郭を取り戻す世界。
それはつまりもうすぐ彼…否、彼らが
ここに来てしまう事を意味していた。
私を共に連れていくために。
闇夜に乗じて、去るつもりだったのに。
知られる事なく去るつもりだったのに。
ああ……何としてもその前に……
─────
「──んっ、あ…っ、うぅっ!」
「…なんだ、もう感じれんのか」
私が堪えきれず漏らしてしまう呻き声。
王子はそれを歓びによるものと捉えた。
「もっとしてやるよ」
受け入れるべきでない場所に
王子はより激しく自身を射つ。
私の反応を蔑むように。
楽しむように。乱暴に。
「ん……っ、くっ…!」
快感なんか微塵もない。
慈しみなど欠片もない。
飛びそうな意識。折れてしまいそうな心。
何もかも打ち捨ててしまいたくなる衝動。
「…なんなんだよ、お前は」
気のせいだろうか。
王子の声色が変わった。
衝動をぶつけ受け止めさせる為に
私の身体に回された腕に力が籠る。
肩に爪が喰い込み血が滴り落ちる。
重ねられた唇から入り込んだ舌が
咥内を蹂躙し呼吸の自由を奪う。
王子が着込む軍服の上質で硬質な生地は
腰を遣うたびに私の肌を擦り傷を作る。
「あー……クソ…ッ」
眼前の表情が険しさと艶を増していた。
それは絶頂が近いことを意味する表情。
欲望を吐き出せば王子は私を解放する。
密着し合っている状態から解放される。
──今、しか…ない。