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LaundryHeavenly.
第6章 Heavenly.6
「…っ、…なんでもありません」
心まで覗き込まれてしまいそうで。
私は慌てて身を引き、彼との間に距離を作った。
──夜はまだ、明ける気配はない。
寝台には、彼と、娼婦となった私。
この先の展開などひとつしかない。
今度は私の方から口火を切った。
──私を抱いて下さい
どんな彼でも早く慣れた方がいい。
どんな彼でも受け入れるのだから。
…しかし。
「…少し時間をくれないか」
帰ってきたのはそんな言葉だった。
私に働いてもらうためにも
準備がある、と。
そういえばハイジさん達が
そんなことを話していたっけ…。
冷静な彼の言葉に、気が急いていたことを反省した。
私はつい、自分のことばかりで。
「…すみませ……、っ…?」
謝罪しようと下げかけた頭。
俯きかけた視線が急に上向く。
その先にはブライトさん。
彼が私の顎に手を添え、自分の方を向かせたのだ。
「レノ」
呼び掛ける声。
それは低くて甘くて。私の中に入り込んで
体の内側から安息を与えてくれる、彼の声。
「……っ!」
返事をするより早く。
私の唇に彼の唇が重ねられていた。