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LaundryHeavenly.
第11章 Heavenly.11
娼婦の一番大事な仕事。
それは『守秘義務』だ。
それはもう私には完全に刷り込まれた。
この寝台で起きたことは一切他言無用。
それは私がここに居る為の掟でもある。
もちろんそれを訴えた。口外しないと。
それに対し彼は「信用できません」と
冷たい声と眼差しで返したのだった…
───────────
「…っ、んう…っ…!」
真っ暗になった、二人きりの空間。
響くのは私が漏らすくぐもった声。
「…貴女、煩いんですよ。いつも」
「…ぅっ!」
彼の平手が、私の左頬を打つ。
鋭い痛みが走った。痕も熱い。
それでも私は悲鳴をあげない。
手で頬をかばうこともしない。
……違う。『できない』のだ。
今の私は、口には猿轡を噛まされ
両手は後ろ手に縛られているから。
「…大嫌いなんです、その目」
それに加え目元には布を巻かれて
目隠しをされ。視界をも奪われた。
『常に怯えている』私の目を
彼はずっと嫌っていたそうだ…
「ッ!」
突然肩に衝撃が走り、座っていた状態から
地面に寝転がされた。…蹴り倒されたのだ。
同じ夜に二度も地面に叩き付けられる。
こんな状況になる予想ができる訳ない。
もちろん今も頭を強く打ってしまった。
後ろで縛られた手のお陰で背中も痛い。
それでも彼には全く容赦などなかった。
「…っ!う…ぅっ!」
着ていた寝間着は有無を言わさず
剥ぎ取られ、素肌に空気が触れる。
それは下衣も同様。足が晒された。
その先の…秘部も。見られている。
視線を感じる。羞恥心が私を襲う。
でも、こんなものはまだ序の口だった。
彼は─恐らく足で─私の両足を開かせ
そこに生まれた隙間へと、座り込んだ。
「うぅっ?!」
直後、べちゃりと音を立て。秘部になにか
ぬるぬるした冷たいものが塗りたくられた。
それが何者か。私には見えない。聞けない。
だが、次に彼が発した言葉で、謎が解けた。
「…余計な力、入れないで下さいね」
「!」
それは。潤いも柔らかさもないその場所を
受け入れる状態に強制的にさせる為のもの。
秘部の入口にあてがわれた熱。
心地よい人肌の温もりは彼自身。
それは優しい温かさを纏いながら
私を深部まで切り裂いたのだった。