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猫彼女。
第4章 cat.4
「…も、やあぁ…っ!…っ、もっと…」
そんな最中、頭上から聞こえてきたのは
切なさが滲む甘い声。
見上げたら、こちらを見下ろすえりさと目があった。
その瞳は、涙がこぼれ落ちるんじゃないかと思うくらい潤みを増してる。
──『もっと』その先はわかってる。
もどかしいんだよね。
欲しくて堪らなくて、やっと与えられたのが
こんな中途半端すぎる、布越しの愛撫じゃ。
『ちゃんと触って』そうねだりたいんだ。
胸もそうだし、一番好きなところにも。
わかってる。
俺だってこんな邪魔な布きれ、
さっさと取っ払いたいんだよ。
でもそれじゃ、つまらないよね。
「──えりさ」
「ひぁっ?!」
名を呼んだ直後。
それまで甘やかしていただけの突起に歯を立てた。
甘噛みじゃない。少しきつめに。
布越しとはいえ、歯には柔らかい肉の感触が伝わった。
えりさの体が一際大きく跳ねる。
「俺にどうして欲しいか言って」
軽い痛みも命じる言葉も
えりさにとっては悦び。
俺は『えりさがよろこぶこと』を
したいんだから。