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メンズミーティング
第5章 王子 マキアート
そんな俺が唯一兄貴達に勝てるもの。
──それは命を躊躇いなく奪える事。
兄貴達ができないことを俺はできる
俺が本当に酔っていたのはその快感。
城の書庫で見つけた古い書物
そこに記されていた旧い呪術
死の淵に立たされても甦る術
王家にのみ赦された高尚な術
親父も兄貴達も知っていた
だが奴らはそれを拒絶した
俺はそれをも体得したんだ
もう俺には死角も何もない
兄貴達に劣っている部分も。
敵国ひとつ乗っ取ってやれば
奴らはそれを思い知るだろう
俺が殺した奴らからの恨み
辛みの怨念は最高の力の源。
突き進めば突き進むほど
誰もいなくなっていく。
──そんなことはどうでもいい