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メンズミーティング
第12章 hey my friend. 3. 2:05am
───そう。あたしは未結が『好き』。
高校の入学式。
皆から少し離れた所に未結はいた。
一目惚れだった。
ちっちゃくて、華奢で、色白で。
お人形さんみたいな未結。
触れたら壊れそうな儚さがたまらなかった。
友達になり、親友になり。彼女のことを知っていくにつれ…見た目からは想像できない努力家な内面にも惹かれた。
あの頃から、未結狙いの男は何人もいた。
どいつもこいつも、未結の可愛らしさと純情さ…ぶっちゃけて言えば鈍臭さにつけこんで、好き勝手しようってクズばっかだった。
そんな奴等から身を呈して未結を守ってきたのは他でもない。あたしだ。
未結狙いの男達。全部あたしの方に向かせた。
時には体も張った。やれ男好きだ、ヤリ●ンだ。散々言われてきたけど、未結がきれいなままでいてくれるなら何てことなかった。
なのに。
今の未結はこの男のもので、未結はこの男に抱かれてるんだ。あんなに艶っぽく女らしくなるまで。
あーあ。忙しさにかまけてないで、もっともっと会っておけば良かった。
未結のおばあちゃんが亡くなったとき、彼女は天涯孤独になった。
神様はどこまで無情なのか。彼女は同時期に、職も家も失った。
うちにおいでって言ったあたしの誘いを断ったのも、この男がいたからなんだね。
あたしのなのに。
あたしだけの未結だったのに。