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第10章 クズの半生反省
◇◇◇

1日、また1日と時は流れ、遂に絢音が16になった。

辰は自ら約束した通り、女遊びをやめていた。
女好きな辰にとっては、今までの人生でもっとも辛かった。
何故なら、いい女がいると反射的に手を出したくなるからだ。
しかし、金持ちに貰われていったすみれの事、すみれを心から可愛がった絢音の優しさ、それらを無下にはしたくなかった。
父親としての責任は背負えないし、金もちゃっかり受け取ったが、すみれの父親として罪悪感は持っていた。
悪い言い方をすれば、我が子を売り飛ばしたも同然だからだ。
辰はそれを自覚していた。

だから、ひたすら我慢した。



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