この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
第10章 クズの半生反省
─────

その一方で、絢音はいつ切り出そうかと悩んでいた。
約束したとはいえ、自分からは言い出しにくい。

この日は早めに風呂に入って、窓際で涼んでいた。
季節は夏……。
昼間は暑くて堪らないが、山あいのこの街は夜になれば涼しい風が吹く。
辰はまだ帰って来ない。
夕飯の支度は済ませてあるので、いつ帰宅してもすぐに用意が出来る。

色街は赤や橙色の提灯で彩られ、まるで暗闇に咲く花のようだ。
提灯が花なら、街角に立つ派手な女達はひらひらと妖艶に舞う蝶だと、絢音は何気なくそんな事を考えていた。

「ふうー……」

あの女達のように簡単に誘えたら……そう思ってため息をついた。
けれど、あの人達はお金を稼ぐ為にやっている。
中には止むにやまれぬ事情を抱えた人もいるんだから、そんな風に考えちゃ駄目だ。

そう思った直後にドアが開く音がした。

「辰さん……」

絢音は立ち上がって玄関に行った。

「あ……」










/158ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ