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第11章 悲しい性
父親は繰り返しドアを叩き、弱々しい声色で話しかける。
絢音は窓際に座り込み、両手で両耳を塞いだ。
父親はしばらくの間声をかけ続けていたが、やがて諦めてその場から居なくなった。

絢音はそっと手をおろし、無言で畳を見つめていた。

父親とは絶縁した。
何一つ父親らしい事をして貰った覚えはない。

それなのに……なにか悪いことをしているような、とても嫌な気分になる。


─────


父親がやって来て、10日、2週間と過ぎていき、その間父親は何度も部屋にやって来た。

絢音は初めのうちは辰に報告していたが、しまいには口にするのも嫌になり、来た事を言わなくなった。
父親に対する腹立たしさは、徐々に罪悪感へと取って代わり、絢音は内心憔悴していた。
そんな時、金貸しがアパートにやって来て、辰に金の返済を求めてきた。
辰は何の事か分からなかったが、金貸しは父親の事を口にした。
そして父親が『娘共々、柏木さんに世話になっている』と言ったと、辰にそう言った。

「あいつ……」





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