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第3章 見て見ぬふり*レイプ紛い18禁

絢音はひとりきりになった後、辰について考えた。
辰は予想に反して優しい。
ここでは食べ物の心配をする必要は全くなく、はっきり言って……体たらくな父親と暮らすより遥かによかった。
家事と料理さえしていればなにも文句を言わず、暖かな寝床を与えてくれる。
家にいた時は、生きる事は苦行でしかなかったが、ここはようやく得た安息の地に思えた。


少し早めに晩御飯を食べ、退屈しのぎに窓際に行って窓を開けた。
眼下を見回したら、通りには男を誘う女があちらこちらに立っている。
見慣れた光景をぼんやりと眺めていると、向かい側の一番端に立つ女が、自分を無視して通り過ぎる男に罵声を浴びせた。
男は一旦通り過ぎたが、腹を立てたのか、女の方へ戻って来た。
2人は言い争いになったが、女は男の影に入って見えなくなり、絢音はつい身を乗り出して見た。
すると突然女が悲鳴をあげ、バタッと地面に倒れ込んだ。


それを見た周りの人間が騒ぎ出し、2人の周りに人が集まってきたが、男は何かを放り投げて走り出した。
人混みに体当たりして人を押し退け、あっという間にその場から離れたが、誰かが『医者を呼べ』と叫んだ。
見れば……女の腹が血で赤く染まっていて、男が投げた物はナイフだとわかった。
女はカッとなった男に刺された……。
血塗れの腹を見たらゾッとしたが、脇から辰が走って来るのが見えた。
辰は人混みに向かって喚き、誰かが返事をするやいなや、男が逃げた方向へ走って行った。

絢音は窓から上半身を出して辰の姿を追ったが、建物が邪魔で直ぐに見えなくなった。
不安に駆られていると、辰の怒鳴り声が聞こえてきた。

辰は男を怒鳴りつけて襟首を掴み、引きずるようにして女が刺された場所へ連れて行く。
店から数人の男達が出てきて、女はそのままどこかへ運ばれていったが、辰は藻掻く男を乱暴に店の中に連れて入った。


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