この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
第13章 クズの決意
「あ、そうっすか?それはありがてぇ」

若い衆は降って湧いた話に喜び、ニヤついて頭を下げた。

「ああ、ま、そういうこった」

辰はひとこと返し、アパートを目指して歩き出した。
絢音はまだ辰の腕を掴んでいたが、それを見た若い衆は、やっぱり売り出し前の女なんだと思った。


部屋に戻って来たら、辰は窓際に行って座り、絢音は食事の用意をする事にした。
朝早かった事もあり、食事は抜きで見送りに行った。

「ご飯、すぐに用意しますね」

絢音は辰に言って炊事場に向かう。

「なあ、絢音」

辰はちょっと気になる事があった。

「はい」

絢音は立ち止まって辰の方へ振り向いた。

「お前、さっき外を歩いた時、気分よかったのか?」

やけに楽しそうにしていたので、辰はそれならば……と思った。

「はい、たまにしか出ないから、なんだか……すっきりした気持ちになります」

気分が良かったのは外出が禁止されてるせいもあるが、やたら楽しく感じたのは、辰と2人で寄り添って歩いたからだ。

「昼間は暑いからよ、日差しが弱くなったら出かけよう、山に景色のいいところがあるんだ、俺が連れて行く」

辰は夕涼みがてらに、絢音と一緒にその辺を散策する事にした。
よくよく考えたら、そんな風に散歩なんかする事はなかった。
風光明媚とまではいかないが、この近くに小さな滝がある。
絢音をそこへ連れて行ってやろうと思った。

「ほんとに?」

絢音は目を輝かせて聞き返した。

「ああ、ほんとだ」







/158ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ