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第5章 後悔
「い、いい……、ああっ!」

「お~し、出るぞ」

辰は突き当たりをグリグリ擦りあげ、深々と挿し込んで腰を押し付けた。
ドクンッ!と棹が跳ねて大量の精液が飛び散った。
菜摘は尻を上げて精を受け止め、流し台に顔をつけてうっとりとしていた。

「ふう……、スッキリした」

辰は満足したらさっさと棹を抜き去り、ズボンを元に戻して何事も無かったような顔をする。
菜摘は激しい交わりの余韻を引きずって、そのままの格好で動かずにいた。

「お前とはこれでしまいだ、荷物を持って来い」

ところが、辰は突然別れを告げた。
菜摘は動揺したが、菜摘と同時に絢音も動揺していた。

「あ、あの……辰さん、私は……店に?」

菜摘は乱された着物を直しながら唖然とした顔で聞いたが、絢音と一緒にここへ置いてくれるのでは?と密かに期待していたからだ。

「そうだ、お前は今夜から客をとれ、これだけ慣らしゃ余裕だ、さっさと用意しろ」

しかし、辰は冷たく言い放った。
絢音は辰が女に情をかけない事を知ってはいるが、辰はこの1週間……菜摘を散々弄んでいた。
それを目の当たりにしているだけに、さすがに菜摘が気の毒になってきた。
菜摘は諦めたように目を伏せ、部屋の隅に置いた僅かな荷物を取りに行った。

辰は玄関に立って苛立つように待っているが、絢音は我慢出来なくなり、辰のそばに行って声をかけてみた。

「辰さん……」

「なんだ」

辰は仏頂面で答えたが、何か言わなければ気が済まない。

「菜摘さん、可哀想……」





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