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縁
第6章 密やかに成長
◇◇◇
絢音はひとりで出歩く事は滅多になく、狭い部屋で辰と過ごしながら、やがて11歳を迎えていた。
絢音はある朝、初潮が始まった事に気づき、どうしようか悩んだ。
辰に言うのは恥ずかしく、言い出しにくかったが、言わなければ衣類や布団を汚してしまう。
辰はまだ布団にくるまっていたが、傍に行って座り込んだ。
「あの……、辰さん」
遠慮がちに声をかけたものの、辰は寝入っていて起きそうにない。
仕方なく片手で体を揺らして声をかけてみた。
「辰さん……」
「う……、なんだ……どうかしたのか?」
辰は眠そうな顔で絢音の方を見た。
「あの……私……、あれになったみたい…」
「あれって……なんだ?」
「月のもの……」
「月だと……?なんだそりゃ」
「女が……なるもの……」
「あぁ?もしかしてあれか……生理っつーやつか?」
「そう……」
「あっ……、あ~そうか、そうだな……分かった、何とかしてやる」
絢音はひとりで出歩く事は滅多になく、狭い部屋で辰と過ごしながら、やがて11歳を迎えていた。
絢音はある朝、初潮が始まった事に気づき、どうしようか悩んだ。
辰に言うのは恥ずかしく、言い出しにくかったが、言わなければ衣類や布団を汚してしまう。
辰はまだ布団にくるまっていたが、傍に行って座り込んだ。
「あの……、辰さん」
遠慮がちに声をかけたものの、辰は寝入っていて起きそうにない。
仕方なく片手で体を揺らして声をかけてみた。
「辰さん……」
「う……、なんだ……どうかしたのか?」
辰は眠そうな顔で絢音の方を見た。
「あの……私……、あれになったみたい…」
「あれって……なんだ?」
「月のもの……」
「月だと……?なんだそりゃ」
「女が……なるもの……」
「あぁ?もしかしてあれか……生理っつーやつか?」
「そう……」
「あっ……、あ~そうか、そうだな……分かった、何とかしてやる」