この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
第7章 少年
「待て……、マズい……本当にやっちまう、俺はお前の事を家族のように思っていた、なのによ、抱いたらマズいだろ」

辰は焦り、絢音を体から離そうとした。

「やだ、家族じゃない、私は辰さんの女になりたいの、お願い……」

けど、絢音はここまで来て引き下がれなかった。

「お前……」

辰は激しく狼狽え、どうしたらいいか必死に考えた。

「いや、だめだ……、宿の女は16で客をとるからな、まだ早すぎる」

付け焼き刃で思い浮かんだのは、宿の女達の事だった。

「じゃあ……、16になったら頼みを聞いてくれる?」

絢音もそれは知っている。
そう言われたら……確かにそうだと思い、改めて辰に聞いてみた。

「ああ……、抱いてやる」

辰は複雑な気持ちだったが、そうでも言わなきゃ絢音は納得しそうにない。

「そっか……、うん、わかった、待つ、だけど……ちゃんと約束して」

絢音は16まで待つ事にしたが、その代わり約束して欲しかった。

「お、おお……、約束する」

この温泉場で狂犬と噂される辰だったが、たった13才の小娘に終始押されっぱなしで約束を交わした。

「やった~!楽しみだな」

絢音は子供のようにはしゃいだ。

「あ、はは……」

辰は思わず苦笑いした。
絢音は自分に抱かれる事を純粋に楽しみにしている。
その姿はやっぱりまだ子供だったが、棒っきれみたいなガキは……知らぬ間に女になっていたんだと、しみじみと実感していた。

こんな稼業じゃ先の事は不確かだが、もう売春宿に引き渡す事は出来そうにない。
辰はこの事がきっかけで、自分の気持ちをはっきりと認識した。



/158ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ