この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
第8章 クズの純情
そして、言った通りに好き勝手にやってきたが、絢音がそれを見てどう思っていたのか、今頃になって気になってきた。

「さすがのお前も、娘の前じゃ形無しだな、ははっ」

ヤスは笑って言った。

「ああ……」

辰は頷きながら、これからは女を部屋に連れ込むのはやめようと、こっそりそう思っていた。



─────

一夜明けた翌日、辰は出かけなければならないが、絢音をひとりで留守番させるのは心配だった。

そこで、親分のところに預ける事にした。

ヤスの目を盗んで絢音に話しかけ、親子で通すようにと念を押し、親分の屋敷に連れて行った。
恐縮しながら話を切り出すと、親分は快く引き受けてくれた。

辰は深く頭を下げて礼を言い、ヤスと共に親分の屋敷を後にした。
絢音は去りゆく辰を見送ったが、辰の姿が見えなくなっても、その場に立ちすくんでいた。

「絢音ちゃん、お父さんの事が心配なの?」

親分の奥さん、つまり姐さんだが、姐さんが屈み込んで絢音に話しかけた。

「はい……」

絢音はコクリと頷いたが、姐さんが言った通り、心配で堪らなかった。
辰は長屋を出る前に、サラシにドスを差していた。
銀次という流れ者を殺るつもりなのは、絢音ももう分かっている。








/158ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ