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第8章 クズの純情
◇◇◇

一夜明けた翌日、2人は温泉街に戻らなきゃならない。

この宿は朝食もついている。
朝早めに起きて、運ばれてきた料理を食べた。
食べ終えたら膳を外に出して旅支度をする。
着替えを済ませた後で忘れ物はないか確かめ、辰はスーツケースを持ち、絢音は風呂敷包みを抱えて部屋を出た。

貴重品は女将に預けていたので、それを受け取って宿を後にした。

絢音は辰に連れられて駅へ向かったが、その道すがら、辰は宝飾店に立ち寄った。
絢音にネックレスでも買ってやろうと思ったのだ。
絢音はそんな高価な物はいらないと言ったが、辰は『街へ来た記念だ、思い出に買ってやる』と言う。
そんな風に言われたら断れない。
花形のペンダントトップがついた、金のネックレスを買って貰った。

それから駅に行って、行きと同じように列車に乗り込んだ。
長旅になるから、途中で昼食をとる必要がある。
来る時は駅弁を買って食べたが、今回は前もって旅館に仕出し弁当を頼んでおいた。
辰は宿を発つ際に、貴重品と一緒にそれを受け取っている。
飲み物も買って準備万端だから、途中で買う必要はない。

朝出ても温泉街に着くのは夕方になるが、絢音は鈍行列車の旅を心から楽しんでいた。
やがて列車が動き出し、絢音は窓から外の景色を眺めていたが、ふとある事を思い出した。

「辰さん、腕に怪我してるでしょ?」

辰の腕に傷がある事に気づいていたが、小さな傷だった事もあり、聞くのを忘れていた。





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