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第9章 悪い癖
今もあの時と似通っている。
いくら辰が隠しても、辰が百合子を気に入ってるのはわかる。
辰の事が好きだから、どうしても嫉妬してしまう。
だけど、菜摘と別れた時に感じた悲しみや後悔……。
それが嫉妬する気持ちに待ったをかけていた。

「そっか……、心配してくれてありがとう」

百合子は密かにホッとした。
絢音は辰に好意を抱いているようだが、自分に嫉妬しているわけではなさそうだ。
自分の事を心配してくれるのは嬉しかったが、辰に関する事については触れられたくない。

「あの……絢音ちゃんはいつからここに?」

話題を変えて、絢音がここに居るいきさつを聞いてみた。

「私は……、10才の時に父に売られました」

絢音は伏し目がちに答えた。

「え……、お父さんに?」

百合子は深刻な表情で聞いたが、少女が商家や遊郭に身売りされるのは、わりとありがちな話だった。

「はい……」

幸運な事に、絢音は身売りされて何不自由なく暮らせるようになったが、父親との思い出は、何一つ良い思い出が浮かんで来ない。

「そう……、お母さんは?」

「小さい時に亡くなりました」

「じゃあ、兄弟は?」

「いません」

「そうだったの……、じゃあ女衒に売られて、ここに来たの?」





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