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女喰い
第6章 弥八郎
弥八郎がやって来て7日が経った。
産婆は彦兵衛の使いでやって来た手代に、あと20日はかかると大袈裟に言っている。
そして約束通りこの日、昼過ぎに弥八郎が迎えに来た。
「産婆さん、あんたは知らぬ存ぜぬで通せ、居なくなったと言っときゃいい」
弥八郎は産婆に上手くあしらうように言った。
「任せときな、あたしだってやる時はやる、町奴なんか屁でもないさ」
産婆は力強く返事を返す。
お美代は体ひとつで弥八郎に頼る事になり、産婆に繰り返し礼を言って長屋を後にした。
目指す長屋は町外れにある。
弥八郎はお美代を連れ、町外れを目指して歩いたが、途中で商家のような佇まいをした家に立ち寄った。
商家と言っても郷田屋のような大きな店構えではなく、連なる家々に紛れてひっそりと建っている。
2階はあるものの、こじんまりとした建物だ。
お美代も一緒に中へ入った。
玄関には誰もおらず、帳場もない。
産婆は彦兵衛の使いでやって来た手代に、あと20日はかかると大袈裟に言っている。
そして約束通りこの日、昼過ぎに弥八郎が迎えに来た。
「産婆さん、あんたは知らぬ存ぜぬで通せ、居なくなったと言っときゃいい」
弥八郎は産婆に上手くあしらうように言った。
「任せときな、あたしだってやる時はやる、町奴なんか屁でもないさ」
産婆は力強く返事を返す。
お美代は体ひとつで弥八郎に頼る事になり、産婆に繰り返し礼を言って長屋を後にした。
目指す長屋は町外れにある。
弥八郎はお美代を連れ、町外れを目指して歩いたが、途中で商家のような佇まいをした家に立ち寄った。
商家と言っても郷田屋のような大きな店構えではなく、連なる家々に紛れてひっそりと建っている。
2階はあるものの、こじんまりとした建物だ。
お美代も一緒に中へ入った。
玄関には誰もおらず、帳場もない。