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女喰い
第2章 毒牙
「えっ……」

お美代はいつか覗き見た光景を思い出し、絶句して彦兵衛を見返した。

「さ、着物を脱いで」

彦兵衛は早速寝衣の帯紐に手をかけ、慣れた手つきでスルスルと解いていく。

「旦那様、私は……無理です、出来ません」

お美代はいずれは自分も……と不安に思ってはいたが、まさかこんなに早くその時が来るとは思ってなかった。

「無理かどうか、試さなきゃわからないだろ、さあ、見せてごらん」

彦兵衛はこんなに幼い娘を抱いた事はなかったが、一旦やると決めたら無性に興味をそそられる。
帯紐を引き抜いて着物を脱がせにかかった。

「や……、いやです!」

お美代はタミコと同じ目に合うのは嫌に決まっていた。
着物を押さえて抵抗する。

「お美代、お前、前にわしがタミコと交わるのを見ただろう」

彦兵衛は覗き見した事を指摘する。

「あ、あの……それは」

お美代は途端にしどろもどろになった。

「こっそり覗き見るなど、やってはいけない事だ」

彦兵衛はさも悪い事をしたかのように言う。





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